日本では古来より ” 紫水晶 “ の名で大切に扱われてきた、アメシスト。2月の誕生石としても広く親しまれている宝石です。
アメシストと人との関わりは古く、紀元前3,000年頃の古代ギリシャまで遡り、中世ヨーロッパでは、なんと酔い止めのお守りとしても愛されていたのだそう。
そんなアメシストと言えば、神秘的で高貴な印象を持つ、濃い紫色の石を皆さんはイメージするのではないでしょうか。
今回デザイナーの平がセレクトした3ピースは、まるで水滴のような高い透明度を持ち、ほのかに紫に色づいた上品な色合いを基調としたアメシストで、さらにオレンジブラウンの大変繊細な「ゲーサイト」という針状の結晶を内包した、特別な存在感を放つユニークなピースです。
このゲーサイト( Goethite ) は、綴りにもあるようにその名は、かの文豪ゲーテ ( Goethe ) から由来しています。驚くことにゲーテは地質学にも造詣が深く、鉱物の研究にもとても熱心だったようで、その研究の中で集めた鉱石は、なんと2万点にも及んだとのこと。
そんな黄金色の繊細な美しさを放つゲーサイト。まるで青空が夜空へと変化し始める頃、羽根のついた種子が吹き抜けた風に乗りはらはらと宙を舞う、そんな一瞬の情景を淡く澄み切ったアメジストに閉じ込めたかのような、どこか儚く、奥ゆかしい魅力に溢れるルースたち。
これら大きさ、フォルム、表情とそれぞれの個性が光る3ピースのゲーサイトインアメシストを、リングに仕立てます。
どのような仕上がりになるのでしょう。私たちスタッフも、その完成を心待ちにしています。
次回はアトリエでの制作の様子をお届けします。どうぞお楽しみにお待ちください。
2月23日(金) 12:00 - 西荻窪店 / オフィシャルサイトにて同時発売